RIKO mania AGITO <オフィス>

渋谷のワークスペース
渋谷にある5年後ぐらいに取り壊し予定のビルの一室のリノベーションである。施主はここであたらしい働き方を模索しようとしていた。いろんなおしゃべりから生まれるあたらしい発想、高めあう存在としての仲間。自在な発想を形にしていくためのかたち。

渋谷にある5年後ぐらいに取り壊し予定のビルの一室のリノベーションである。施主はここであたらしい働き方を模索しようとしていた。いろんなおしゃべりから生まれるあたらしい発想、高めあう存在としての仲間。自在な発想を形にしていくためのかたち。
この計画で、「学校」というテーマの元に、狭い空間のなかに様々なアイデアを折り込んでいった。「緑色のカーペット」は小上がりで、この上は上足のスペースだ。ここの端にすわった人がならぶと、その視点は一点に収束する。それは「緑色の黒板」の右側で、ちょうど黒板をつかった講議をする人の立ち位置になる。「緑色の黒板」は施主がほとばしるアイデアを書き留めるための装置だ。収納やたな板には積層合板のラミナ層がみえるようにデザインした。ちょうど学校の机がそうだったように。
机と椅子は対になっていて、それは技術家庭科室にあったスツールをデザインの源泉としている。ベランダにも造作を施し、外と中が一体的につかえるようにした。
施主を含めた仲間がめいめいに座りやすい位置に座る。それぞれがくつろげる空間を見い出し、思い思いのことをしながらも、お互いの存在は強烈に感じることができる。施主のことば「学校の休み時間にふと湧いてくる発想」がこの空間で再現できることを切に願う。
担当:岩本 唯史
施工:(有)アトテーブル・臨海開発(株)
家具:ライス・プロダクト渡邊
所在地:渋谷区渋谷
施工面積:36m2
用途:事務所
築年数:46年
構造:RC造
竣工:2006年6月